忠臣蔵 櫻花の巻・菊花の巻
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元禄十四年春、朝廷からの勅使、院使の接待役を命ぜられた赤穂藩主浅野内[櫻花の巻]
匠頭は、指南役の吉良上野介にことごとく意地の悪い仕打ちを受ける。無理難題を家臣の機転で切り抜けた内匠頭だったが、松の廊下ですれ違いざまに上野介の吐いた「田舎大名」の言葉に堪忍袋の緒が切れ、刃傷沙汰を起こしてしまい、家は断絶、身は切腹となり、その短い生涯を閉じた。悲報を受けた国家老・大石内蔵助には、心中密かに決するところがあった…。
[菊花の巻]
秋も深まった京の花街も、ここだけは春の様な華やかさ。放蕩三昧を続けた内蔵助に不信の念を抱く同志の数も少なくなかった。冬もいつしか過ぎ、かねて内蔵助より願い出ていた浅野大学による御家再興の望みも断たれた。内蔵助はいよいよ主君の敵討ちの決意を固め、長年連れ添った妻と二人の子供に別れを告げた。